前線が北日本付近にかかる影響で、北海道内では昨日(27日)から今朝にかけて道央や道南方面でまとまった雨となり、局地的に100ミリ近い大雨となった所がありました。なお、明日(29日)も前線や低気圧の通過に伴い、道内は太平洋側を中心に再び大雨となる恐れがあります。土砂災害や低い土地への浸水などに注意して下さい。
●前線の影響で100mm近い大雨に
大陸方面から津軽海峡付近にかけてのびる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、道内は大気の状態が不安定となっています。この影響で昨日から今日午前にかけて道央や道南方面を中心に広く雨となり、今日午後2時までの24時間雨量は、後志地方の積丹町美国で92.0mm、檜山地方の厚沢部町鶉で87.5mm、函館市戸井泊で79.0mmなどを観測しました。札幌も77.5mmの雨が降りましたが、特に明け方から朝は雨の降り方が強まり、午前06時32分までの1時間に19.5mmと雨脚が強まりました。
現在は前線の活動が一時的に弱まっていると考えられ、今夜はじめ頃までは雨は小康状態となる見込みです。しかし、これまでの降雨により河川の水位が上昇している可能性がありますので、川には近づかないようにして下さい。なお、今夜日付の変わる頃には西から低気圧が近づく影響で、再び活発な雨雲が西から接近する見込みです。
●明日も大雨の恐れ
明日は、北海道付近にかかる前線の活動が再び活発化する見込みです。また、大陸方面から近づく低気圧が北海道付近を通過するでしょう。この影響で道内は再び広く雨となる見込みです。雨のピークは明日の昼頃にかけてとなりそうで、太平洋側を中心に雷を伴い、一時雨が激しく降る恐れがあります。明日1日で降る雨の量は、太平洋側や後志地方の多い所で100mm前後、南西側に向いた地域など多い所で局地的に150mmくらいに達する恐れがあります。
これまでの大雨により地盤の緩んでいる地域や、すでに水がたまって排水が困難となっている地域があるかもしれません。これらの地域では少しの雨でも土砂災害や冠水、浸水の恐れがあり、また、河川の水位が一気に上昇する可能性もあります。最新の気象情報に留意し、ハザードマップなどで避難場所を再確認するなど、万が一に備えての準備はしておきましょう。