今日20日、大阪管区気象台より、最新の1か月予報が発表されました。関西ではまもなく梅雨入りとみられますが、今年の梅雨のポイントは、“局地的な大雨が起こりやすい"ことと“夜の寝苦しさ"です。大雨への備えを確認するとともに、熱中症に警戒が必要です。これからの時期は食中毒にも注意をしてください。
●関西はまもなく梅雨入りへ タチアオイと梅雨の関係
タチアオイの花は梅雨入りのころに下から咲き始め、梅雨が終わるころに上まで咲き終わるといわれています。すでにちらほらと咲き始めているタチアオイ。今年は何度か梅雨入りしそうなタイミングがありましたが、梅雨前線の北上は一時的で、まだ梅雨入りの発表はありません。今年の関西の梅雨入りは記録的に遅くなっています。
この先1か月は、遅れていた太平洋高気圧の張り出しが強まるでしょう。
太平洋高気圧がようやく梅雨前線を押し上げ、明日21日(金)~22日(土)は本州付近、23日(日)には一気に日本海まで北上する見込みです。関西では、まもなく梅雨入りとなるでしょう。
●雨の見通し 梅雨入り早々大雨の恐れ 7月にかけて局地的な大雨に注意
この先1か月の降水量は、日本海側で平年並みか多く、太平洋側ではほぼ平年並みとなる見通しです。
通常、梅雨入りした初めのころは、梅雨前線が西日本から東日本にかけての南岸沿いに停滞し、シトシトと続くような雨が降ります。ところが、今年は初めから梅雨前線が日本海に停滞する日が多く、関西には非常に暖かく湿った空気が流れ込むため、ザッと強い雨が降りやすいでしょう。梅雨入り早々大雨となる恐れもありますので、最新の天気予報を確認するようにしてください。
7月にかけても、梅雨前線は日本海に停滞しやすく、関西は暖かく湿った空気の流れ込みやすい状況が続くでしょう。前線に近い日本海側では、曇りや雨の降る日が多く、雨量が多くなる恐れがあります。太平洋側では、梅雨の晴れ間はありますが、局地的に強い雨が降り、大雨となることもあるでしょう。
●暑さの見通し 高温続く 熱中症に警戒 7月は熱帯夜急増か
この先1か月の気温は、期間を通して高い見通しです。
梅雨入りとともに一段と湿気が増え、不快な蒸し暑さが続くでしょう。7月に入ると、熱帯夜が急増し、日中はさらに蒸し暑さが増しそうです。梅雨の晴れ間には猛暑となることもあるでしょう。気温、湿度ともに高く、熱中症のリスクが高まりますので、警戒が必要です。こまめに水分を摂り、たくさん汗をかいた場合は塩分も摂るようにしましょう。昼夜問わず、熱中症への万全な対策をなさってください。
●湿度が高くなるこれから 食品の管理にも注意
大雨や暑さに加え、これからの時期は食品の管理にも注意が必要です。
① 菌をつけない(清潔・洗浄)
菌が付着している危険性が高いのは、肉、魚、卵(殻も含む)で、この菌が野菜や果物類につくと、簡単に増殖していきます。まず感染源をブロックし、清潔・乾燥を心がけて、菌を広げないことが大切です。
② 増やさない(迅速・冷却)
食中毒の菌は、あたたかくて栄養と水分のあるところを好みます。常温に放置すれば、あっという間に増殖します。菌は10度以下で増殖が抑制され、4度以下で活動はほぼ停止します(ただし死滅はしない)。すばやい買い物と冷蔵を心がけましょう。
③ やっつける(加熱・殺菌)
食中毒菌の多くは熱に弱いのが特徴です。65度以上で数分間(食材のなかの温度が75度以上で1分間)の加熱で死滅するので、しっかり加熱が鉄則です。