今年に入ってから、まだ台風が発生していません。今の所、南の海上に台風に発達するようなまとまった雲はなく、明日30日も台風が発生することはなさそうです。1月から4月末まで台風が発生しなければ4年ぶりです。
●台風の発生 まだなし 1月から4月末までなければ4年ぶり
上の表はここ10年間の台風の発生数と平年の発生数です。台風の発生数は夏から秋にピークを迎えますが、南の海上は年間を通して暖かく、冬や春も台風が発生することは珍しくありません。2019年や2018年も1月に台風1号が発生しています。
ただ、今年はまだ台風は発生していません。南の海上に台風に発達するようなまとまった雲はなく、明日30日も台風が発生することはなさそうです。1月から4月末にかけて台風が発生しなければ、2020年以来4年ぶりです。
●台風発生が遅くても油断せず
台風の発生が遅いからといって、必ずしも台風の発生数や影響が少なくなるわけではありません。
1月から4月まで発生のなかった2020年は、8月からは台風発生のペースがあがり、年間の発生数は23個と平年の年間発生数(25.6個)よりやや少ない程度となりました。この年は台風の上陸はなかったものの、9月に発生した台風10号が列島に大きな影響を与えました。長崎県野母崎で最大瞬間風速59.4メートルとなり、南西諸島や九州を中心に猛烈な風または非常に強い風を観測し、観測史上1位の値を超えるなど、記録的な暴風となりました。 宮崎県神門で9月4日から7日までの総降水量が599.0ミリとなり、宮崎県の4地点で24時間降水量が400ミリを超えたほか、台風の中心から離れた西日本や東日本の太平洋側で24時間降水量が200ミリを超える大雨となりました。この暴風や大雨の影響で、人的被害や住家被害が発生。飛来物や倒木により高圧線断線等が発生し、南西諸島や九州を中心に広い範囲で停電も発生しました。
また、2016年は6月まで台風が1個も発生しませんでしたが、7月以降、急増し、平年と同程度の発生となりました。そのうち列島への上陸数は6個と平年(3.0個)を上回りました。
まだ台風シーズンは先ですが、今年も夏から秋を中心に台風が列島に影響を与える可能性があります。台風が接近、上陸すると予想される場合には早めの対策を心がけるようにして下さい。