「令和6年能登半島地震」で大きな被害を受けた北陸では、地震の影響で、地盤の緩んでいる所があります。3日17時現在、石川県能登地方には「大雨警報」が発表されていますが、今後、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まり、「大雨警報」の発表地域が拡大する可能性があります。4日夕方にかけて、土砂災害に注意・警戒を続けてください。
●地震で大きな被害を受けた能登半島 雨雲が広がる
元日に発生した「令和6年能登半島地震」。この影響で、北陸地方では、地盤の緩んでいる所があります。
そんな中、3日は、低気圧が山陰沖へ進んだため、北陸地方で雨のエリアが広がってきました。17時現在、雨雲レーダーを見ますと、能登半島でも広い範囲に雨雲がかかっています。また、石川県能登地方には引き続き「大雨警報(土砂災害)」が発表されています。
*令和6年能登半島地震に伴い揺れの大きかった市町村では、当分の間、各気象台が発表する「大雨警報・注意報」の発表基準(土壌雨量指数基準)について、通常基準より引き下げた暫定基準を設けて1月1日より運用しています。
●「大雨警報」発表地域が拡大する可能性も
山陰沖の低気圧は、3日夜にかけて北陸地方に接近する見込みです。また、4日にかけて、上空に寒気を伴った気圧の谷が通過するため、北陸では、大気の状態が「非常に不安定」となる所がありそうです。
このため、北陸地方では、4日昼過ぎにかけて、雷を伴った「やや強い雨」が降るでしょう。北陸地方では、今後、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まり、大雨警報を発表する地域が拡大する可能性があります。
●詳しい予想雨量
【雨の予想】
3日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
新潟県・石川県・福井県 15ミリ
富山県 10ミリ
4日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
新潟県・富山県・石川県・福井県 15ミリ
3日18時から4日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
新潟県 60ミリ
石川県 50ミリ
富山県・福井県 40ミリ
北陸地方では、4日夕方にかけて、土砂災害に注意・警戒が必要です。斜面には決して近づかないでください。
また、4日昼前にかけて、局地的に雷が鳴り、ひょうが降るおそれもあります。落雷や竜巻などの激しい突風、農作物等の管理に、ご注意ください。
●土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。