中国地方は明日20日(金)の午後は冷たい季節風とともに黄砂が飛来する恐れがあります。黄砂は春の使者と呼ばれますが、まれに1月にも飛来することがあります。
●黄砂は「春の使者」
黄砂は「春の使者」と言われます。それは、春になると大陸で雪解けが進み、大陸の温度が上昇すると上昇気流が強まり低気圧が発達するため強い風が吹きやすくなることで、黄砂が飛来しやすくなるからです。
一方、冬場は大陸の温度が低下し、雪や氷が大地を覆うようになるため、強い風が吹いても、黄砂は飛びにくくなります。このため、1月の黄砂飛来は珍しい現象です。
図は広島市で月別に観測された平年(1991年~2020年)の黄砂観測日数です。広島市の黄砂観測日数は3月から5月にかけて多く、4月が最も多くなっています。
前回1月に広島市で黄砂が観測されたのが、2021年の1月14日です。
●明日20日(金)午後は寒気とともに黄砂飛来の恐れ
中国地方は明日20日(金)、日本海を前線が通過し午後は寒気が流れ込む見込みです。
山陰や山陽北部を中心に雲が広がりやすく、雨や雪の降る所があるでしょう。午後は冷たい季節風の流れ込みが強まり、寒くなるでしょう。
季節風にのって、それほど濃くはないものの黄砂が飛来する見込みです。
寒さ対策をするとともに、黄砂にもお気をつけください。
なお、寒気の流れ込みは21日(土)の午後にはいったんおさまりますが、来週は冬将軍の出番となるでしょう。