気象庁は梅雨入り・梅雨明けの確定値を発表しました。東北地方は梅雨入りが早まり、8月の豪雨を受けて梅雨明けは特定できませんでした。週末も秋雨前線に伴う雨が強まり、週明けは台風11号の動向に注意してください。
●豪雨の夏 梅雨明け特定できず
気象庁はきょう(1日)、夏(6~8月)の天候について発表し、ことしの梅雨入り・梅雨明けの確定値を公表しました。
気象庁は気象予測をもとに梅雨入り・梅雨明けの速報値を発表しますが、梅雨の季節が過ぎてから、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行い、確定値を発表しています。
東北の梅雨入りは、6月6日頃となり、速報値よりも9日早くなりました。
一方、梅雨明けは特定できませんでした。
速報の後に一旦晴れて暑くなった時期があったものの、8月になってからも前線の影響で曇りや雨の日が続いたためです。
梅雨明けが特定できなかったのは、東北北部で2020年以来8回目、東北南部は2017年以来6回目です。(1951年統計開始)
8月の月降水量は、前線や湿った空気の影響を受けた青森県や秋田県を中心に、平年の3倍~5倍程度の記録的な大雨が降りました。
ひと月に降った雨の量は、統計開始以来、年間を通しての1位を更新した地点が多くなりました。
(8月の月降水量が年間を通して1位)
【青森県】深浦町911mm、今別町818.5㎜など 25地点
【秋田県】大館市陣場859.5㎜、大館726㎜、小坂町藤原745㎜など 13地点
【岩手県】西和賀町沢内545㎜、盛岡市薮川521.5㎜など 7地点
●週末 東北北部で雨強まる
あす2日(金)は秋雨前線が一旦南下するため、東北北部は晴れ間が戻るでしょう。前線に近い東北南部は雲が多めで、福島県を中心に日中もにわか雨の可能性があります。
3日(土)からは再び秋雨前線が北上して雨が降りだし、4日(日)は前線上の低気圧が通過する東北北部を中心に再び雨が強まるでしょう。
週明けの天気は台風11号の進路次第で予報が変わりますが、
台風が暖かな空気を引き込むため、来週前半は最高気温が30度を超える真夏日の地点が増え蒸し暑くなりそうです。
夏休み明けのお子さんは、熱中症に気を付けてあげてください。
●猛烈な台風11号 暴風域を伴って北上へ
猛烈な台風11号は今後北上して、6日(火)には暴風域を伴ったまま日本海へ進む恐れがあります。
まだ進路に幅があるものの、風が強く吹く範囲が広く、来週中頃は日本海側を中心に暴風や高波になる恐れがあります。
雨の降り方は台風の進路による差が大きくなりますが、離れて通ったとしても暖かく湿った空気が入るため局地的な雨の強まりにも十分注意が必要です。
今後も最新の気象情報を確認してください。