きょう29日、広島や福岡などで黄砂を観測。衛星画像を見ると西日本にも黄砂とみられる赤茶色の帯がかかっています。このあと、さらに広範囲で黄砂が飛来する可能性があります。
●黄砂を観測
華北(中国北部地域)では大規模な黄砂が観測されていましたが、きょう29日は日本にも黄砂が飛来しています。午前8時30分に広島で、午前10時30分に福岡で、午前11時に高松で黄砂を観測しました。福岡や高松では視程が10キロメートル以上ありますが、広島では8キロメートルとなっています。(※視程とは水平方向で見通しの効く距離です。)
上の気象衛星の画像を見ると、黄海から西日本の日本海側、日本海にかけて、黄砂とみられる赤茶色の帯が広く延びているのが分かります。
●あす30日にかけても黄砂飛来の可能性
きょう29日の日中は西日本を中心に、今夜からあす30日にかけては西日本だけでなく、東日本や北日本にかけても広く黄砂が飛来する可能性があります。
黄砂が飛来すると、自動車や洗濯物に黄砂などが付着し、汚れることがあります。洗濯物は室内に干したり、外出はマスクに加えて、メガネを着用したりするなど対策をすると安心です。
●黄砂とは
黄砂現象とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から、強風により大気中に舞い上がった砂や塵が浮遊しつつ降下する現象です。黄砂は砂漠域で強風が発生すること、地表面が砂や塵を巻き上げる状態であることが重なると発生しやすいとされています。日本にまで届くような黄砂は、低気圧の南側の強風域で巻き上げられることが多く、日本では春に観測されることが多くなっています。