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台風24号 列島大荒れ台風と類似 警戒を




台風24号の予想進路は、列島各地を縦断し記録的な大雨や暴風をもたらした、昨年(2017年)の台風18号の経路と似ています。これまでの台風や大雨で被害の発生した地域を直撃する恐れもあり、今後の動向に厳重な警戒が必要です。



●台風24号の現況


大型で非常に強い台風24号は、きょう(27日)正午現在、宮古島の南東にあってほとんど停滞しています。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

台風24号の今後の進路予想を見ると、「東シナ海で方向転換し、速度を上げて東よりに進む」「本州を縦断して日本海へ抜けた後、北日本に近づく」など、昨年(2017年)の台風18号の経路とよく似ていることがわかります。昨年の18号は、列島を縦断して各地に記録的な大雨や暴風をもたらしました。


●記録的な大雨・暴風をもたらした昨年の台風18号


昨年(2017年)の台風18号は、9月9日にマリアナ諸島で発生し、先島諸島に接近。その後東シナ海で急カーブして、9月17日午前に鹿児島県南九州市付近に上陸しました。さらにその日の午後、高知県宿毛市付近に、また夜には兵庫県明石市付近に再上陸し、日本海に抜けた後、温帯低気圧に変わって北海道を直撃しました。

この台風の影響で九州から関東は大荒れの天気となりました。大分県では相次いで記録的短時間大雨情報が発表されたほか、大野川水系で氾濫が発生。兵庫県、京都府、山梨県でも記録的短時間大雨情報が発表されました。また、高知県の室戸岬では最大瞬間風速47.8メートルを観測し、横浜市でも最大瞬間風速30メートル以上の風が吹きました。

一時は、台風が九州・四国・本州・北海道の各地に上陸したとされましたが、のちに検証が行われた結果、北海道に上陸する前に温帯低気圧に変わっていたと確定しました。それでも北海道十勝地方の大樹で1時間に85ミリの猛烈な雨が降り、統計開始以来1位の記録を更新するなど、各地で大荒れとなりました。浸水や冠水、突風被害や土砂災害など日本列島各地に大きな爪痕を残した台風となりました。


●台風24号の今後は


このあと台風24号は、海面水温の高い領域を進むため勢力を強めながらゆっくりと北西に進むでしょう。非常に強い勢力を保ったまま29日の朝、先島諸島に近づく見込みです。その後進路を東よりに変えて速度を上げ、30日朝には九州の南に進むでしょう。昨年の台風18号よりも強い勢力で九州に近づいて、上陸する恐れもあります。その後、さらに速度を速めて列島を縦断しそうです。このため台風が近づくと急に風が強まるほか、広い範囲で暴風が吹き荒れる恐れがあります。また本州付近に停滞する秋雨前線に向かって、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発になって、台風が近づく前から大雨になる可能性もあります。西日本豪雨や台風21号の被害が大きかった地域にふたたび大荒れの天気をもたらす恐れもあるため、土砂災害や河川の氾濫、浸水や冠水などに厳重な警戒が必要です。日本気象協会の「トクする防災」では、台風が接近する前にできる備えをご紹介していますのでぜひ参考にして頂き、万全の備えをお願いします。


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