気象庁は11日、エルニーニョ監視速報を発表。2016年秋に発生したラニーニャ現象は早くも終息に近づいている。今後、春にかけて平常の状態が続く可能性が高い。
●12月の実況:ラニーニャは終息に近づく
2016年12月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は-0.4度で、基準値に近い値となりました(11月より0.2度高い)。
大気と海洋の状態に見られるラニーニャ現象時の特徴が弱まっており、ラニーニャ現象は終息に近づいています。
●今後の見通し
今後春にかけては、エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値に近い値で推移する見込みです。ラニーニャ現象は終息し、春にかけて平常の状態が続く可能性が高くなっています(70%)。
●12月の日本と世界の天候への影響
●日本:12月は東日本、西日本で顕著な高温などの特徴が見られたが、ラニーニャ現象時の特徴と一致する傾向は見られなかった。
●世界:ラニーニャ現象時の特徴は明瞭には見られなかった。
※ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の中部(日付変更線付近)から南米のペルー沖にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて低くなり、その状態が1年程度続く現象です。