
米動画配信大手ネットフリックスは25日(日本時間26日)、来年3月に開催される第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本での独占中継権を獲得したと発表した。全47試合を生とオンデマンドで配信する。これにより、日本国内のテレビ局による地上波では放送がなくなった。前回大会はドジャース大谷翔平投手(31)の活躍で日本が優勝。国内でも野球ブームが起きたが、初めて地上波で中継されない非常事態となる。
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ネットフリックスは近年、スポーツ中継に力を入れてきたという。「WWEやNFLとのコラボレーションを通じて、世界規模のスポーツ番組のライブ配信を提供する確かな専門知識と経験を重ねてきました」と説明した。同社の日本コンテンツ統括する坂本和隆副社長は「長年応援しているファンの方も、今回初めて野球を見る方も、それぞれのライフスタイルに合わせて大会をお楽しみいただけるよう、努めてまいります」と声明を出した。
近年は米大リーグを題材にした作品もあり、24年にはフィリーズのトレー・ターナー内野手に関連するドキュメンタリー作品「The Turnaround」(邦題ターナーアラウンド ファンと共にあれ)でエミー賞を受賞。レッドソックスを描いた「The Clubhouse:A Year with the Red Sox」(邦題ザ・クラブハウス:密着!レッドソックス1年の軌跡)ではデュラン外野手がうつ病に苦しんだことを告白し話題となった。
月額は890~2290円。これまで野球の日本代表で地上波がないケースでは、23年のWBC大会前に、アマゾンプライムが配信で強化試合を独占中継した例などがある。