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【中村順司の目】県岐阜商・横山温大君は大会一の投げ方、打ち方 体とグラブの使い方見てほしい


中村順司氏

<中村順司の目>

PL学園(大阪)を率いて甲子園で春夏58勝、6度の優勝を果たした中村順司氏(79)が準決勝2試合の見どころを語った。

強打の日大三に挑む県岐阜商について、伝統の力と優勝筆頭候補の横浜を倒した勢いに注目。山梨学院・菰田陽生(はるき)、檜垣瑠輝斗(るきと)や、沖縄尚学・末吉良丞、新垣有絃(ゆいと)ら大会を盛り上げている2年生投手にも期待した。【聞き手=堀まどか】

  ◇  ◇  ◇

沖縄尚学、山梨学院、県岐阜商と、2年の好投手を擁するチームが4強に勝ち残った。甲子園を楽しみながら力を発揮し、大会を盛り上げている。

県岐阜商は2年生の継投で、横浜を倒した。春夏連覇を目指した強敵に延長タイブレークの10回に3点先行されても取り返し、11回にサヨナラ勝ち。創部100周年の伝統の底力を受け継いでいる。

1つのプレーが勝敗に直結した熱戦で、初回2死二塁の横山温大君の右翼守備は見事だった。右翼線への強烈な打球をランニングキャッチ。値千金の好守だった。

大会全体を見ても、横山君は一番いい投げ方、打ち方をしている。打つ方では左手でボールを捉えにいって右手を上手に使う。右肘が伸び切らず、90度くらいの一番力が入る角度でバットでボールを捉えている。左手にハンディを抱え、投げるときは打球を捕って右手に移す。そのとき、グラブを左肘ではさむ。それで肩が開かず、上から投げることができる。今はグラブが大きくなって小指の部分に2本の指を入れ、捕球や投球の際に親指を使う選手が多い。ワキがあき、ボールがシュートしたり、肩肘を痛める要因にもなる。横山君は体の使い方も、グラブの使い方もいい。それを見てほしい。道具を正しく使っているからこそ、横浜戦のあの美技が生まれた。

山梨学院は投手力が強力な上、昨年優勝した京都国際のエース西村一毅君を攻略した。4強の中でも、総合力で非常にレベルが高い。日大三は関東第一との東京対決を制したことで、大きな自信がついたはず。沖縄尚学は左右の好投手がいて、甲子園で持てる力をどんどん発揮している。守りもうまい。県岐阜商は投手陣が2年で、まだまだ伸びしろのあるチーム。走攻守ともに洗練された4強で、残る3試合が本当に楽しみだ。

酷暑の大会で1つ気になったのは、ベンチで冷たい水を一気に飲む選手がいること。子どものころ、冷たい牛乳はかむようにして飲むように言われたもの。口に含むことで体温に近づけていくためだ。冷水を一気に飲むと内臓に負担がかかり、夏バテにつながることも。水分補給の仕方にも気を配り酷暑を乗り切ってほしい。(PL学園元監督)

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