
<パドレス5-0メッツ>◇30日(日本時間31日)◇ペトコパーク
パドレスのダルビッシュ有投手(38)が、日米通算204勝をマークし、日本人選手で単独トップに立った。先発で7回2安打無失点。無四球、7奪三振の快投で今季初勝利を挙げ、節目を飾った。
試合後の囲み取材では、経験から得た引き出しや調整法の変化など、投球に関する独特の感性を語った。主な一問一答は以下の通り。
-ダルビッシュ投手らしいボールが戻った。何か変えたことは
「リリースポイントを一気に下げて、自分ではサイドスローに近いような感じで投げたことで、すごく今日ははまった感じがしました」
-腕の角度を変え、リリースを下げたのは、今までの引き出しから
「引き出しというか、なんとなくフォーム見ててもしっくり来てなかったので、自分の中でも。なんでいきなり下げようと思ったんだろうな…ちょっとわかんないですけど、なんでかは。でも過去にもやったことあるフォームというか、そういう感じだったので」
-ツーシームが、今日は腕を下げたことで動きがよく出ていた
「ある程度、肘下げて横回転をすると、やっぱツーシームはその分曲がるのは自然ではあるので、そういうことだと思います」
-プロ1年目、メジャー1年目に理想にしていた投手像に近づいたか
「全然なってないですね。やっぱり僕が求めたのはずっと、完璧なピッチャーですし、そう考えるとやっぱ今見ても自分より速い球投げるピッチャーいっぱいいますし、自分よりコントロールいいピッチャーいっぱいいますし、1つ1つの変化、いろんな球種投げられるっていうのは強みではありますけど、1個1個の球種とった時に僕よりすごいピッチャーいっぱいいるので、まだ程遠いっていうところですね」
-逆に楽しいというか、もっとやろうっていう気持ちになったり、それが原動力になることも
「なったりもしますし、同時に、もう無理だよって思うこともありますし。あまりにもみんなすごいですから、今の人たちは。でもその間、はざまで、いるって感じですね」
-5月、実戦形式の投球練習の際や復帰戦で先発した時に、「いろいろ難しかった」と表現されていたが、どういうことか
「やっぱり調整が、今までと同じ感じでいくと、うまいこといかなかったので、新しい、なんていうのかな、登板間のルーティーンとかをもう1回、過去の引き出しから、練り直さないといけないってところで、難しかった。今もまだ難しいですけど」
-リカバリーの仕方とか、そういうものも今までとは違う工夫しているか
「そうですね。難しい話なんですけど、自分はいつも登板日に、筋肉の中にやっぱり、グリコーゲンだったり、グルコースとかそういうのとか、水分をやっぱりちゃんと引き込みたいんですけど、それがやっぱり内臓とかそういうのがやっぱりあんまり強くなくなってくると、あと腸内環境とかもそうで、そこでうまいこと入らないっていうところが結構あるんですよ。そこで栄養とかもう1回見直して、どうやったらそれがちゃんと入るのかとか、あと肘のリカバリーもそうですけど、あと筋出力の維持とか、そういうとこはすごく難しいところですね」
-飲み物も変わった
「アクエリアス?(笑い) アクエリアスは、グループLINEがあって、2人の方がいつも毎月いろんなこと、勉強されたことを僕にまとめて送ってくださるんですよ。自分はお金を払ってやるんですけど。今月かな、その1人の方がアクエリアスのことを言ってて、糖質であったりとか、その塩分の濃度とかがすごくいいっていうことで。アクエリアスって、果糖ブドウ糖液糖って聞いたことあります? あんまり良くないってされるんですけど、激しい運動中に関しては、果糖ブドウ糖液糖でもいいっていうのがあるんですね。プラス、やっぱり味が、僕、ちっちゃい頃から飲んで好きなので、味ってすごくやっぱ大事なんですよ。だから、それをちょっと試してみた」