
<レッズ2-5ドジャース>◇28日(日本時間29日)◇グレートアメリカンボールパーク
【シンシナティ(米オハイオ州)28日(日本時間29日)=四竈衛】由伸好投&大谷V打で快勝-。ドジャース山本由伸投手(26)がレッズ戦に先発し、7回4安打1失点9奪三振と好投し、1日以来となる9勝目(7敗)を挙げた。打線は、「2番DH」で出場した大谷翔平投手(31)の2点適時二塁打で勝ち越した。球宴後、波に乗れない前年王者が、投打の軸の活躍で停滞ムードを振り払った。
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好投を続ける山本を援護したのは、大谷のバットだった。1-1の同点で迎えた5回1死一、三塁。24年ドラフト1巡目(全体2位)でレ軍入りし、100マイル(約161キロ)台の快速球を連発する22歳の怪物候補バーンズに、メジャーの厳しさを見せつけた。
1球目。犠飛をイメージしたかのように、高めの速球を豪快に空振りした。続く2球目。今度は、やや外角低めの160キロの速球を、コンパクトに振り抜いてジャストミート。中堅手が一瞬、動きを迷うほど低弾道のライナーが頭上を越え、勝ち越しの2者が生還した。四球で出塁した7回には、今季のメジャー最速で100得点に到達。「1番を打っていたおかげで得点が増えていると思う。今回、2番に入って、逆に打点のチャンスが増えると思う」。打順だけでなく、状況を読む思考、対応力に、あらためて主力の自覚をにじませた。
この日は、3打数1安打2打点2四球。「最後の2打席みたいに、しっかり四球を取って出塁できれば、チーム的には大きいのかなと思います」。1回無死二塁からは進塁打となる二ゴロで先制点をお膳立て。豪打だけでなく、地味に貢献する姿も、大谷の野球観の一端にほかならない。
○…ド軍ロバーツ監督は、笑みを浮かべて殊勲の2人をねぎらった。山本には「とてもファンタスティックだった。試合が進むにつれて良くなっていったのはいい兆候。我々には7イニングが必要だった」と、新エースを「A+評価」。大谷に対しては、「(勝ち越しの)二塁打は大きく、ひと息つけた」と振り返る一方、1回無死二塁から進塁打となった二ゴロを、「とても生産的なアウトだった」と高く評価した。