
元巨人の江川卓氏(70)が、自身のYouTube「江川卓のたかされ」で、首位を快走する阪神の強さについて語った。
江川氏は「各チームが点数を取れない中で、阪神だけが点を取ってる感じがするので、何であんな点数をいっぱい取ってるんだろうなと思って試合を見るんですけど。1、2番の出塁率がいいっていうのがありますね。どちらかがヒットやフォアボールで塁に出ることが結構ある」と近本、中野の1、2番コンビの出塁率の高さを指摘した。
さらに、3番森下、4番佐藤輝、5番大山には投手目線で着目した。
江川氏は「3人のタイプが全く違うんです。森下さんはインコースを打つのが非常に上手だし、スライダーは右中間に打つし、懐が小さく構えていて、長打力があるバッター。コントロールミスをすると危ないなっていうバッターなんですね」と森下を評した。
4番の佐藤輝については「打つ時と打たない時が激しいんですけど、今年は打率が2割8分を超えて、ホームランも結構打ってるっていうことで、インコースのさばきが普通なら詰まるところをうまくバットを内から出したり、外のボールをレフトに打ったり」
「それから、インコースの高めのボールを振らなくなってきたのが一番大きいと思いますけど、そういう打撃の意識の改革によって、ホームランだけを全部狙うという去年までに比べると、少し自分の中で変化を持って、うまさが出てきているなと思います」と評価した。
5番の大山については「引っ張るイメージがものすごくあるんですけど、右に打たなきゃいけない時はものすごく押っつけて右に打つ。インコースのボールもライトに打つように押っつけて打つ」と評価。「この三者三様のバッティングの仕方に対して、ピッチャーは1人ですから、3人に適応できるピッチャーってどれくらいいるかなって考えると、結構少ないんです。3人の誰かにつかまっちゃう」と話した。
江川氏は「この3人を抑える、1、2番を塁に出さないっていう。この5人くらいまでがえらい大変なので。それが1試合の中で3回から4回も回ってくるんですよね。5番までの打順をどう抑えていくか。相手の先発ピッチャーの大変さを考えた時に、失点はある程度するんだろうなと感じています。この形を作った藤川監督がうまいんでしょうね。これで行こうと決めた時から動いてないんで、それが今のゲーム差になってきてるのかなと思います」と話した。