
<東アジアE-1選手権:日本-中国◇12日◇第2戦◇韓国・龍仁
【龍仁(韓国)12日=永田淳】日本代表(FIFAランキング17位)が中国代表(同94位)と対戦し、DF長友佑都(38=東京)が約2年7カ月ぶりの代表戦ピッチに立った。22年12月5日のW杯カタール大会決勝トーナメント1回戦クロアチア戦以来で、代表通算143試合目。ラモス瑠偉を抜く歴代3番目の年長出場を記録した魂の男が、日本史上初となる5度目のW杯へ。26年北中米大会メンバー入りへアピールした。
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DF長友が、MFラモスを抜いた。歴代3位の年長出場。新たな記録を22年以来の出場で打ち立てた。3バックの左で先発し、前半37分のピンチでは相手クロスからのシュートをブロック。同42分には果敢なオーバーラップで攻撃にも変化をつけた。試合前「バチバチ球際も戦って、熱いプレーを見せたい」と意気込んでいた通りのパフォーマンスでチームを盛り立てた。
38歳303日での出場はFW川本泰三の40歳106日、GK川島永嗣の39歳82日に次ぐ年長出場記録となり、ラモスの38歳181日を上回った。93年Jリーグ発足後のフィールドプレーヤーに限れば最年長という偉業だ。それでも「ビックリするくらい興味がない。自分が若かろうが、年齢を重ねていようが、ピッチで示すことは全く変わらないので」と不動心を貫いた。
国際Aマッチ通算143試合は、MF遠藤保仁の152試合に次ぐ歴代2位。海外組が隆盛を極めるA代表では12戦連続メンバー外となり、第1戦の8日香港戦で久々のベンチ入りとなったが、積み重ねてきた日々がチームに力を与えた。
「試合には出ていないけど(代表には)長くずっといて、戦術はすごく理解できている。どのような仕事で、どのような動きが自分に必要か、熟知している」
今大会は主将を務める男は、声と動きでも周囲に落ち着きも与えた。「5回目のW杯へ、自分の存在価値をここでしっかりアピールしたい」と全てを懸けて戦う覚悟で臨んだ試合で、背番号5が存在感を示した。