
欧州リーグへの出場が認められず下部の欧州カンファレンスへの“降格”が決まったクリスタルパレスのスティーブ・パリッシュ会長が、英スカイスポーツの取材に「途轍もなく不当だ」と不満をぶちまけた。
日本代表MF鎌田大地(28)が所属するクラブで、24-25年のFA杯を制し、欧州リーグへの出場権を手にしていた。しかしクリスタルパレスの株を持つ米国人実業家ジョン・テクスター氏が、同じく欧州リーグに出場するフランス1部リヨンの筆頭株主であることから、欧州連盟(UEFA)が禁止するマルチオーナーシップ(複数クラブ所有)の規則違反に抵触するとしてかねてから議題となっており、11日に降格が決まった。
パリッシュ会長は「我々は打ちのめされた。フットボールにとって最悪の日です。とてつもなく不当なものだ。誰もこんな目に遭いたくないし、UEFAがこれを望んでいるとは思わない。極めてばかげた専門的なことでヨーロッパの大会から締め出されてしまった。すべてのクラブのサポーターも打ちのめされるべきだ」。
テクスター氏はリヨンの株の77%を所有する一方で、クリスタルパレス株も43%取得。ただクリスタルパレス側は、両者は完全に独立した形で運営されておりマルチオーナーシップには当たらないと主張している。
欧州リーグは欧州チャンピオンズリーグに次ぐ格付けの大会で、その下に欧州カンファレンスリーグが続く。大会の格によって参加チームはもちろん、賞金額も変わってくるため“降格”は経営面での損失を被ることになる。
なおクリスタルパレスが欧州カンファレンスリーグへ回ることにより、プレミアリーグ7位のノッティンガム・フォレストが欧州リーグへ代わりに出場する可能性が出てきた。