
タイガースなどで通算142勝を挙げた元投手、ジョー・コールマン氏が9日(日本時間10日)、テネシー州ジャムズタウンの自宅で死去した。78歳だった。AP通信によると、家族にみとられながら、静かに息を引き取ったという。
コールマン氏は、同名の父ジョーさんも通算52勝の元投手で、息子のケーシーさんもカブスなどで通算8勝を挙げており、親子3代のメジャーリーガーとして知られた。
1965年の第1回ドラフト会議では、セネタースから1巡目、全体3位で指名された。父が交渉役を務め、当時、球団史上最高額の7万5000ドル(約1090万円)で契約を結んだ。
タイガースにトレードされた71年には、頭蓋骨骨折を乗り越え、20勝9敗の好成績を残した。72年にはオールスターに選出され、唯一のポストシーズン登板となったアメリカンリーグ優勝決定シリーズの第3戦(アスレチックス戦)で、当時のポストシーズン最多記録となる14奪三振で完封した。
通算成績は、142勝135敗、防御率3.70、1728奪三振。引退後はエンゼルス、カージナルス。マリナーズなどでコーチを務めた。
ケイシー氏は「父は心から優しい人でした。僕がプロ野球の世界を歩む中で、父の教え子に何人も出会った。多くの投手たちが『メジャーに行けたのはジョーのおかげだ』と感謝していました」と話した。