
<高校野球神奈川大会:慶応9-0厚木西>◇10日◇1回戦◇サーティーフォー保土ケ谷球場
慶応の「たたえ合う野球」が開幕した。
厚木西との初戦に快勝。初回に4番中堅の江戸佑太郎内野手(3年)の右前適時打で先制すると、5回には強打の1年生外野手・湯本琢心の適時三塁打を含む一挙5得点。投げては森林貴彦監督が「予定通り。暑いので継投をイメージしている」と話す通りの3投手完封リレーだった。
慶応の山田望意(のい)主将(3年)は開会式の選手宣誓で「お互いの好プレーに対して、拍手や歓声を送り、たたえ合うことにしませんか?」と提案。その言葉通り、4回裏に厚木西の栗林一翔捕手(3年)が邪飛に飛び込み好捕すると慶応スタンドから大きな拍手が起きた。呼応するように、6回表に慶応の関瑛太遊撃手(2年)がジャンプして好捕すると厚木西スタンドからも拍手が起きた。
両サイドからの拍手はベンチの山田主将にも聞こえていた。「(対戦相手との)つながりが大切。試合後も厚木西の選手が『がんばってくれ』と言ってくれて力になった。やってもらった側になって、力の源になると感じた」と充実した表情で振り返った。【寺本吏輝】