
<高校野球新潟大会:加茂暁星5-0新潟青陵>◇9日◇1回戦◇ハードオフ新潟
開会式直後の新潟のオープニングゲームは加茂暁星が制した。主将で背番号「10」の左腕、林元輝投手(3年)が6回を4安打無失点、6奪三振、無四球に抑えて流れをつくった。
林は表情を変えずにマウンドを守り続けた。1回表1死から2連打を許していきなり一、三塁とピンチ。それでも落ちついて後続を2者連続三振に仕留めた。「打たれたら開き直ってゾーンに投げるだけ」。伸びのある直球とスライダーを迷わず投げ込む。したたかで強気な投球は終始安定していた。
エースの右腕姉崎累(3年)との2枚看板で主将。押切智直監督(49)は「みんなが前向きになれる言葉が出るようになった」と信頼を寄せる。林は開幕前にナインに思いを伝えた。3年生には「悔いのないように全力で楽しんでやろう」、下級生には「3年生の最後なので気持ちを見せてほしい。引退はしたくないので全力で勝ち切ろう」。
守備は無失策、打線は3回の4得点など効率よく7安打で5得点。主将の言葉で1つになったチームが好内容で初戦を突破した。