
<明治安田J2:千葉0-2鳥栖>◇第22節◇5日◇フクアリ
1年でJ1復帰を目指す8位サガン鳥栖が、アウェーで3位千葉に完勝。今季4度目の2連勝を飾り、暫定7位に浮上した。無失点は3試合連続となった。
通算10勝6分け6敗の勝ち点36。この10試合で5勝4分け1敗と堂々の安定感で、プレーオフ圏内の5位徳島、6位長崎とは勝ち点1差。昇格争いに加わり続けている。
小菊昭雄監督(49)は「素晴らしい内容をともなった勝利。(千葉まで来てくれたサポーターと)どうしても、勝利を分かち合いたかった」と喜んだ。
七夕の7日が50歳の誕生日となる指揮官は、2日前にプレゼントを受け取った形だ。
結果を残したのは、小菊監督のC大阪時代の教え子だったFW山田寛人(25)。前半31分、MF西川の右からグラウンダーのクロスを、山田が鋭く右足でミート。相手選手に当たりながら、勢いを呼ぶ先制ゴールとなった。
「相手に当たってラッキーな形もあったが、チームの気持ちを乗せて、しっかり決められてよかった。(西川)潤がよく(クロスを)出してくれた」と山田。
C大阪から完全移籍で加入した山田は、4月13日長崎戦で移籍後初、今季初得点を含む2発をマーク。しかし、その試合で右肩を脱臼し、離脱。この日の得点は復帰後初ゴールであり、今季通算3点目だ。
後半にもMF西沢が決定機をつくった影響で、相手のオウンゴールを誘発。文句なしの追加点だった。
大混戦のJ2で、首位水戸とは勝ち点9差、2位仙台とはわずか4差。自動昇格の2枠へは、残り16試合で十分に射程圏内だ。
昨季まで指揮したC大阪でも、小菊監督は攻守に規律を持たせ、優勝争いを演じていた。けが人続出で苦しい春先を乗り越え、鳥栖でも攻守に小気味いいサッカーを植え付けている。
小菊監督は「今季まだ、私たちは3連勝をしたことがない。開幕3連敗からスタートし、自分たちの力で(その負けを)取り返すんだと、全員で共有してやってきた。(次は)3連勝しないと」と言い切った。
次節12日はホームでの大分戦。50歳を迎えた小菊監督が、鳥栖をさらに連勝モードへと導いていく。