
<巨人-広島>◇4日◇東京ドーム
巨人の中軸で“師弟タッグ”が実現した。前日に続いて増田陸内野手(25)が4番に起用されると、続く5番には坂本勇人内野手(36)が名を連ねた。
高校時代の恩師が同じ縁で、増田がプロ入り後、6年連続でオフの自主トレで坂本に教えを仰ぐ間柄。前夜に巨人の第95代4番に座った弟子と、今季は2試合目の5番に配された師匠。得点不足の打線の再燃を託された。
0-0で迎えた4回2死。坂本からもらったバットを手にした増田が、広島森下の147キロ直球を左前打に運んで出塁した。前日は練習中に4番と聞き「すごい緊張感が走った。でもいつも通りやろう」と決意。第1打席に先制の2点適時二塁打も、8回には足をつって途中交代し「申し訳ない」と反省もした。指揮官の2日間続けての変わらぬ期待に、バットで応えた。
一塁から弟子が見つめる打席に立った坂本。クリーンナップに入るのは、6月13日オリックス戦(京セラ)の5番以来今季2度目だった。森下の142キロカットボールをきれいに流し打った大飛球が右中間に飛ぶ。東京ドームのファンの期待を背負った当たりは、惜しくも右翼の末包にジャンピングキャッチされた。
抜けていれば貴重な先制点。ともに悔しそうに顔をしかめた師弟。受け継ぎ、刺激をし合い、共闘していく。【阿部健吾】