
<新潟大会・注目選手(5)>
第107回全国高校野球選手権新潟大会が7月9日、開幕する。65チーム(76校)が甲子園出場切符を争う。日刊スポーツでは大会の注目選手を紹介する。第5回は新潟明訓の主砲、権平幸太郎内野手(3年)。
◇ ◇ ◇
権平が最後の夏に意地を見せる。準決勝に進出した春季県大会は打順1番で打率4割7分1厘をマーク。1年夏からの主力が甲子園へのラストチャンスで本領を発揮する。
ボールの見極め、打撃フォーム、打球の質と、権平は細部にこだわりながら調整している。高打率を残した春季県大会も「自分が思っていない球に手を出したりしていた。夏はそれでは打てない」と反省材料のみをピックアップ。「ボールをしっかり両目で見て、体が内に入り過ぎないように」と妥協はしない。
「夏は中軸を打つ可能性もある」と言う島田修監督(60)は、「三塁手としては全国レベル。相手にとってはプレッシャーがかかる打者」と実力を評価。その上で「もっとやってもらわないと」と注文もつけた。
1年夏の初戦(2回戦)の十日町総合・塩沢商工戦で6番三塁手で公式戦デビューし、4打数3安打2打点をマーク。その後も準々決勝で敗退するまで毎試合安打を重ねた。ただ、昨秋の県大会、チームは優勝したが、権平は右大腿(だいたい)部のケガのため投手として2試合に出場しただけだった。
夏のテーマは「最後までやり切る」。理想の打者に「中心打者として尊敬されているから」と巨人の岡本和真を挙げる。動画を見て参考にするのが習慣だ。ケガ予防のために朝練で筋トレも行う。下級生のときは先輩に囲まれて伸び伸びとプレーした。昨秋はチームメートに優勝を経験させてもらった。「夏は自分が引っ張る」。場数を踏んできたプライドをチームのための武器にする。【斎藤慎一郎】
◆権平幸太郎(ごんだいら・こうたろう)2007年(平19)8月8日生まれ、新潟市出身。新津第一小1年で野球を始める。新津第一中では三塁手、右翼手で、3年の時に県選抜メンバーで全国都道府県対抗に出場。新潟明訓では1年夏からベンチ入りし、主に三塁手で先発出場。好きなプロ野球選手は巨人岡本和真。181センチ、78キロ。右投げ右打ち。