
【カンザスシティー(米ミズーリ州)29日(日本時間30日)=四竈衛】ドジャースが脇役陣の活躍で、ロイヤルズに快勝した。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は、4打数無安打と沈黙したものの「オープナー」で臨んだ投手陣が好継投。打線も効果的に得点し、6カード連続で勝ち越した。
試合後のクラブハウスには、高級テキーラのボトルと乾杯後の紙コップが置かれていた。今季から始まったカード勝ち越し後の恒例行事。痛飲するわけではなく、1ショット引っかけて気分良くチャーター機で移動するのが、もはや日常になった。
先発陣の駒不足により、苦肉の策の「オープナー」で始まった試合。初回に1点を先制されたが、2回から2番手で登板した左腕ジャスティン・ロブレスキ投手(24)が、6回無失点と快投。2人で計6100万ドル(約88億5000万円)のグラスノー、スネルが故障で不在の間、最低年俸に近い80万ドル(約1億1600万円)の2年目左腕が、登板過多だった救援陣を救った。
ロード6連戦を5勝1敗で乗り切ったロバーツ監督は終始、ご機嫌だった。「ベテランの多くの投手がIL入りしているが、若い選手が競い合ってロースター入りするのは、とてもいいことだ」と、若手の台頭を歓迎した。
群を抜く層の厚さと、チーム内の競争力が相乗効果を生み、故障禍を補完。2位パドレスが敗れ、ゲーム差は今季最大の「7」と、いよいよ独走態勢に入った。大谷らMVPトリオが不発でも負けない。ド軍の底力が、あらためて際立つ一戦だった。