
<ヤクルト0-6阪神>◇29日◇神宮
反撃の芽すら出てこなかった。ヤクルトは阪神伊藤将に2安打完封負け。高津臣吾監督(56)は「先頭打者の出塁もなかったし、チャンスらしいチャンスがなかったですね」と淡々と振り返った。今季3度目の2試合連続無得点、今季11度目の0封負け。満員の神宮に虎党の凱歌(がいか)が響いた。
1回に2死一、二塁としたが、一走オスナがけん制死。2回以降は伊藤将の前に二塁すら踏めない。「(伊藤将の投球パターンは)インコースとアウトコース、大体来るところは分かっているから、あとは技術勝負。向こうの方が上だった」と高津監督。今季ワーストの2安打では打つ手もない。
村上、長岡、そしてサンタナを欠き、救世主もなかなか出てこない。走者が出ないため、盗塁数もリーグ最少の28と、足でかき回すこともできない。調子や相手先発投手との相性を考慮して打順を入れ替えているが、良き解が見つからない。
今季45敗目で、借金25。次戦の7月1日、敵地で広島に敗れ、首位阪神が巨人に勝つと、早くも自力Vが消滅する。ビジター6連戦に向け、高津監督は「できることをコツコツとやっていくしかないでしょうね」と話した。