
ホーム3連勝で勝ち点アップだ! アルビレックス新潟は29日、本拠地デンカSで町田ゼルビアと対戦する。敵地連戦は2連敗でJ2降格圏を抜け出すことはできなかったが、左DF堀米悠斗主将(30)は25日の川崎フロンターレ戦(第15節未消化分、1-3)の攻撃に手応えと可能性をつかんだ。J1復帰3季目は残留を争う苦しいシーズンとなっているが、自分たちのスタイルを信じ、2度目の「降格」は避ける。
ホーム3連勝が懸かる町田戦前日の28日、堀米はリラックスした表情でボールを追い、全体練習終了は体のケアに時間をかけた。入江新監督の初陣となった25日アウェー川崎F戦は1-3で、今季初の連敗を食らったが「雰囲気はそんなに悪くない。いい雰囲気で練習できた」と悲観はしていない。その上で「いろいろな意味で、早いうちに勝たないと。入江監督に対してもそうだし、チームとしても、ここで町田をたたけば自信につながる」。言葉に宿す魂を信じ、攻守両面でファイトする。
他は気にしない。新潟はボールを愛するパスサッカーを貫く。独自スタイルを手放しそうになった今季序盤に勝利から見放されて下位に沈むが、川崎F戦は、さまざまな角度から敵陣への進入を繰り返す「自分たちらしさ」を発揮。ここからの巻き返しに向けたヒントを得た。
つかんだ手応えを勝利につなげたい今節は、オールコートでマンツーマンディフェンスを仕掛けてくる町田との対戦になる。「パスの出し手と受け手がタイミングを合わせることで2、3歩分、相手との距離が取れる。それがチームとして連続で起これば先取できる」。ボールを保持している時は、どこにスペースが空いているかを共有しながら「頭ばかりが働いて体が動かない状況になると、相手の思うつぼだ。しっかりと細かいアクションを大事にしたい」。攻略のイメージは整っている。
新潟在籍9季目。加入1年目の17年に降格を経験し、長いJ2時代も過ごしてきた。J1復帰3年目の今季は残留に向けて険しい道が続くが、何回、転んでも立ち上がってチームをけん引してきた主将だ。「攻守両面で相手が嫌がるサッカーをする」の約束には説得力がある。本拠で迎える6月最後の一戦を白星で締め、楽しさとうれしさを「倍の倍」に。悔しさに「bye-bye」して反撃の7月に入る。【小林忠】