
女子日本代表なでしこジャパンが23日、スペイン遠征に向けて出発した。27日にマドリードで女子スペイン代表と対戦する。
出発前に取材に応じたMF長野風花(26=リバプール)は、英メディアが報じたマンチェスター・ユナイテッドからの獲得オファーについて言及した。今月末で契約満了となるリバプールからの延長オファーの合意に至っていないと一部で報じられている。「まあそうっすね、うわさ…(笑い)。まああれですね、『そういうこともあるよね』という感じかな。まああんまり今はいえないですけど、イングランドにはいるので、『チームはまだ分からないでーす』という感じです」と長野らしくチャーミングにけむに巻いた。
リバプールとマンチェスター・Uは男子も含めて強烈なライバル意識を持つ間柄。「(マンチェスター・Uは)私たちのライバルチーム。リバプールが一番嫌いなチーム。いつも試合をするときは選手もファンも気合が入るチームだと思います」と印象を語った。もし加入するとなると「たぶんリバプールのサポーターから殺されます」と笑った。
今回対戦するスペインは23年の女子ワールドカップ(W杯)ニュージーランド・オーストラリア大会覇者で、昨夏のパリオリンピック(五輪)で完敗した相手。欧州選手権前で仕上がっていることが予想され、厳しい戦いになる。「技術が高くて強いチーム。(なでしこは)コンディションがばらばらですけど、何かをつかむより、全てを出し切って勝利につなぎたい」と意気込んだ。
相手はボールを保持し、圧倒するスタイル。なでしこはニールセン監督就任後、攻守にアグレッシブなサッカーに取り組んでいる。背番号10を背負うチームの核は「W杯もパリ(五輪)もスペインにほぼボールを持たれて頑張って守備して前に行くパワーが残っていなかった。今回はもちろん相手に持たれる時間も出てくると思うけど、私たちも奪ったときにすぐ失わない。今までと違う戦い方をしていかないといけない。ボールを持ちながらゴールを目指せる戦いをしないといけない」と内容面でも突き詰めていく思いを示した。