
東京ヴェルディDF綱島悠斗(24)が、3バックの真ん中への意欲を強めている。
これまで3バックの右で起用されてきたが、前節の柏レイソル戦では中央に入ってプレーした。19日、東京・稲城市のクラブハウスで取材に応じ、新たなポジションについての考えを語った。
「右でプレーする時も味方選手の状態の認知というところは、意識して見ていました。真ん中になって、エラーが出たところのカバーをするのが役回り的に比率が多くなる。そこの認知というところは、もう1個量を増やすべきところだと思いますし、認知からの判断のスピードが求められると思います」
188センチ、85キロの体格を生かしたパワフルなプレーで、対人の強さや、左右の角度の付いた位置からのボールキャリーが持ち味。そこから今度はラインの統率、カバリング、ビルドアップなどより多くの“判断”が求められる。
城福浩監督に配置転換について問うと、その意図をこう明かした。
「我々はハイラインでやるということで後ろへのリスクがある。一番後ろの選手が相手の1トップとマンマークの状態で、周囲に選手がいないという状況が起こりうる中で、DFの強さだったり、粘り強さだったり、身長だったりというところを、強さだけでなく判断のところを養ってほしい。それと何より彼には両足のフィードです。そこのレンジ(距離)が違うので、彼は。我々がヘソ(ボランチ)を使いながらも、もう1つ奥、あるいはその奥を見ながらビルドアップができれば、ヘソを使うところ、外周りのところ、一発で一番深いところという意味ではバリエーションを持てる。それには周りのポジションに入る(選手への)アングル(角度や視点)のところ、ボランチ側のアングルというのはすごく重要だったり、一番頂点のところの反応も重要なんですけど。彼はコースさえあれば出せるので、そこは期待したい」
21日の次節セレッソ大阪戦は高い破壊力ブラジル人カルテットを擁すだけに、チームディフェンスは最優先。加えて勝負のポイントとなることをこう続けた。
「どれだけ守備が全体でクオリティー高く、相手のやりたいことをやらせない、危険なエリアに入れさせないというのは統率できると思います。攻撃のところで言えば、リーグ戦で相手陣内でフットボールしている割合が柏よりも多かった。ただ得点が取れていないので最後のところの質だったり、どこに人数をかけるかというのを、もっと高められたら」
自身も今季3ゴールしているように、セットプレーとなれば積極的に得点も狙っていく。「セットプレーで得点を取れればチームは楽になるし、強いチームはセットプレーから得点が取れている。自分自身ももっと意識していきたい」と誓った。