
緊急出場したソフトバンク川瀬晃内野手(27)が、2安打2打点の活躍で勝利に貢献した。5回2死二塁で、打席の今宮が左脇腹を痛めた。カウント2-2から代打出場した川瀬は1球見送ると、フルカウントからのスプリットを迷いなく振り抜き、三塁線を破る適時二塁打。「チャンスの場面だったし、1球見送って落ち着いた。何とか走者をかえしてやろうという気持ちだった」と、緊張の場面を笑顔で振り返った。
「準備力」が快打を呼び込んだ。今宮の3球目。空振り後の今宮の姿に違和感を感じると、ベンチ裏で素振りとストレッチを開始。首脳陣の指示の前に、自ら準備に動いた。今季41試合の出場でスタメンは16試合。ベンチにいても集中力は切らさない。指示を待つことなく率先して自ら「準備」に取りかかる。7回2死二塁では初球のストレートを左前にはじき返す適時打。「甘い球を1発で仕留められた。自信になる一打」と納得のスイングだった。
小久保監督も「今日は川瀬に尽きると思う。目が合ったらいつも行ける準備をしている。若い選手も見習ってほしい」と、頼れるユーティリティーを大絶賛した。【佐竹英治】