
<全日本大学野球選手権:近大8-0神奈川大>◇10日◇1回戦◇東京ドーム
3年ぶり28度目の出場の神奈川大(神奈川)は、7回コールドで初戦敗退となった。191センチの大型サブマリンの松平快聖投手(4年=市原中央)は2回途中5失点と振るわず「1イニングで5点も取られたことはない。甘い球を仕留められて」と悔しがった。
相手にとって打ちづらい投球を求め「オーバーのセンスもあまりなかったので」と中学時代にアンダースローに出合った。中学卒業時には188センチにまで成長し「これだけ身長があって、アンダースローはいないのでやっていったら、どんどん結果がついていった」と振り返る。進学先の市原中央でも「アンダースローをそのまま生かそう」と指導者から買われ、背丈とともに個性もぐんぐんと伸ばしてきた。
最速138キロながら、スライダーやカーブなど4種類の変化球を投げ分け「プロでもアンダースローで勝負する方は一握り。自分は同じアンダースローでも違ったものを出せる」と自信をのぞかせる。野球人生で初の全国の舞台はほろ苦いものとなったが、信じた道を突き進むことを止めるつもりはない。
座右の銘には「下克上」を掲げ「高校の時から無名というか、あまり名が挙がっていなかった。その中で近大さんのような強いチームを倒していけるように」と前を向く。リベンジに燃える秋。再び全国の舞台に戻ってくるべく、伸び伸びとさらに大きくパワーアップを期す。