
NHKは8日、3日に89歳で死去した巨人長嶋茂雄終身名誉監督の生涯を振り返ったNHKスペシャル「さよならミスタープロ野球」を放送した。
「ON砲」として巨人黄金期を築いた盟友のソフトバンク王貞治球団会長(85)、元巨人でヤンキースGM付特別アドバイザーの愛弟子松井秀喜氏(50)など関係者の証言がVTRで紹介された。
長嶋さんが現役時代、オフにこもっていたという静岡・伊豆の老舗旅館に、当時の練習パートナーだった元巨人の淡河弘氏(85)が訪れた。
旅館内の一室で毎年素振りを行っていたという6畳ほどの和室を紹介。スイングすると後ろの障子スレスレとなる狭さだったため、淡河氏は広い庭での練習を提案したが、長嶋さんから「何言ってるんだわかってないな」と聞かなかったという。その理由は独特の練習方法があったから。電気を消した真っ暗な部屋でスイングし、音で打撃の状態を確認していたという。淡河氏は「呼吸を止めないとタイミングが合わないんですよ。長嶋さん投げるのに。長嶋さんがばしっと打って。それを繰り返し200から250球くらい毎日ここで打っていた」と長嶋流の特訓を振り返った。