
<日本生命セ・パ交流戦:阪神8-1オリックス>8日◇甲子園
右翼の定位置に走る阪神佐藤輝明内野手(26)は、至近距離からの特大のコールを気持ちよさそうに浴びた。「完璧でしたね。最高です」と快感に浸った。
4-1の8回。森下が2ボールから申告敬遠。まさかの満塁策にセの本塁打キングが燃えないわけがない。「1発いったろうという気持ちでした」。川瀬の2球目、145キロをしばき上げて確信歩き。バックスクリーン右への満塁弾。ダントツの17号は、交流戦でもトップを走る4号だ。満塁アーチは昨年9月6日のヤクルト戦(神宮)以来。通算5本目で真弓明信らに並ぶ球団7位に浮上した。
打点トップに並んでいた森下が3回に2試合連続の3ラン。猛追する後輩にトップを明け渡したのも一瞬。一振りの4打点で45打点と大逆転。「(森下が)頼もしいバッティングを昨日も今日も見せてくれたので、僕も仕事がしたいと思っていた。前の打者が打っちゃうので、あまり打点を稼げないなと思う時もありますけど。負けないように頑張ります」と笑った。
母の日以来のピンクのギアを着用した。肘当て、レガーズ、リストバンド。「とくに理由はないですよ。気分です。また、たまに使うかもしれないですね」。練習着やプライベートなど、オン・オフの切り替えがうまい佐藤輝らしく、ド派手なピンクをラッキーカラーに変えてみせた。
「いい戦いをして、最後にそこにいければいいかな」と交流戦初優勝も視野に入る。次週は2カード遠征だが、背番号8は期待感ばかりを地元ファンに残していった。【柏原誠】