
<日本生命セ・パ交流戦:広島5-2西武>◇7日◇マツダスタジアム
広島新井貴浩監督(48)の采配がズバリはまった。モンテロを開幕3戦目以来69日ぶりに4番起用した新打線が、防御率0点台だった西武今井を攻略した。機動力を絡めながら、先制打を含む2打点の新4番が打線のけん引役となった。試合前まで1試合最多2失点の右腕から5得点。連勝で7カードぶりの勝ち越しを決めた。
4番に復帰した助っ人は1回、2死一塁から155キロ直球にやや詰まりながらも右中間フェンス直撃の先制二塁打を放った。3回1死一、三塁からは外角スライダーをバットの先で拾い、犠飛を決めた。今季3回まで失点のなかった右腕から序盤だけで2得点。持ち前のパワーと勝負強さを発揮し「本当にいい投手。すごく大きなことができた。もちろん、打点は4番の仕事」と、指揮官の起用に応える働きに胸を張った。
立ち上がりから積極的に仕掛けた足技も効果的だった。1回に二盗失敗の小園は3回2死一、二塁から三盗を決め、モンテロの犠飛を呼んだ。この回、ファビアンも来日初盗塁をマーク。6回には坂倉の2号ソロが飛び出し、7回は矢野の二盗から野間の三塁打などでリードを広げた。新井監督は「どんどん勇気を持って行ってくれと伝えていた。選手みんなナイストライだった」とたたえた。
前日まで44試合連続4番の末包は打順を6番に下げるも、連続安打を伸ばして意地を見せた。攻撃のバリエーションと厚みが出てきた広島打線が、マツダスタジアム通算600勝を快勝で飾った。【前原淳】