
<イースタン・リーグ:オイシックス2-1巨人>◇7日◇ハードオフエコスタジアム新潟
オイシックス陽岱鋼(38)が加入2年目で本拠地初本塁打を放ち、チームを勢いづかせた。5000人のファンが詰めかけた巨人戦に1番右翼手で先発。0-1の1回裏、今季1号となる先頭打者アーチを左翼席に運んだ。試合は1-1の7回裏無死に4番の大川陽大左翼手(25)が決勝本塁打。2-1で競り勝ち、連敗を「3」で止めた。
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古巣から、オイシックス加入後初の本拠地アーチ、かつ今季1号を放った。1点を先制された直後、陽が初回裏先頭打者初球ホームラン。巨人又木鉄平(26)が投じた1球目のストレートを左スタンドに運んだ。手応え十分の一発だった。
「最近、結果が出ていなかった。自分のスタイルを忘れないように打席に立とうと思っていた。向こう(投手)も初球からストライクを取りに来るので、自分から仕掛けようと。いい結果。プラスになる」
打席では、一塁側スタンドの新潟明訓中高の吹奏楽部100人から大応援を受けた。「高校時代を思い出した(笑い)。休日に来てくれてありがたい」。初回アーチはブラスバンドの音色にも乗って右翼中段まで届き、集まったファン5000人は大熱狂。ベンチも大盛り上がりで陽を出迎えた。「初回の失点の流れを変えることができた」。仲間からの祝福にはペロリと舌を出して応えた。
この日、相手の巨人は坂本勇人(36)が3番三塁手で先発していた。17年から5年間、チームメート。試合前に談笑し「前日の長野さんと(坂本の)2人の打席も見ながら、自分にないものを取り入れようと思った」。その前日6日は、坂本が今季実戦初本塁打を放っており、刺激を受けた。1月に、沖縄でともに自主トレを実施した仲間でもある。「濃い1週間だった。野球に対する考え方がすごく勉強になった。100%、1軍に戻る選手。対戦できるうちに打席を見てもっと勉強したい」と貪欲だ。
試合後には、リフレッシュも兼ねてグラウンドで家族と鬼ごっこや野球をして遊ぶなど、パパの顔も見せた。「ナイターの時は帰ったら子供は爆睡しているので」。パワーを充電したリードオフマンは「今日の1本を明日につなげたい」。笑顔でスタンドを見つめ、本拠地連勝を誓った。【小林忠】