
<ヤクルト4-1西武>◇5日◇ベルーナドーム
西武の連勝が3でストップした。
パ・リーグAクラスで健闘しているものの、選手層はまだ薄い。3点を追う5回2死一塁、8番左翼の蛭間拓哉外野手(24)が高めボール球を空振りし、カウントを悪くする。最後はどん詰まりの遊ゴロ。ヤクルトへの追い上げムードが消えた。
この蛭間の凡退時点で、ある数字が「1割」を切った。ここ9試合での左翼手スタメン選手の打率だ。ルーキーながら打率3割3分1厘を誇る渡部聖弥外野手(22)が左足首捻挫で登録抹消中で、復帰までこの日を入れてあと最低4試合はかかる。この渡部聖が離脱した5月24日以降に蛭間、平沼、平沢の3人がスタメン出場し、誰も結果を残せず、平沢はすでに登録抹消になった。
西口文也監督(52)は「代役のレフトの選手たちがなかなか結果が出ないが」という質問に対し「なかなかじゃなくてね、全く結果が出てこないっていうね。ほんっとに。いい姿を見せてほしいところではあるんですけどね、ってところですね。悩みどころですね」と吐露した。
本来ここを埋められる岸が故障離脱中で、支配下登録されたモンテルも打撃はまだまだ。この日スタメンの蛭間はもともと守備に課題があり、この日も4回、左翼フェンス直撃の打球にジャンピングキャッチを試みるも、クッションボールが跳ね、一塁走者を生還させてしまった。
西口監督は「いるメンバーで頑張るだけ」と話すが、代役勢が9試合で打率9分4厘(32打数3安打)、出塁率1割4分7厘では打線が分断される。こうなるとルーキーの復帰後、“先輩”たちの立場は苦しくなる。渡部聖の経過は順調とみられ、10日の阪神戦(ベルーナドーム)から合流できそうだが、西口監督は「延びるようだったら、また考えますってとこですね」と話した。最終的にAクラスをつかむには、まだ課題もある。【金子真仁】