
東京6大学野球連盟の内藤雅之事務局長が3日、立大OBで巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏(享年89)の訃報に接し「東京6大学の出身者が『ミスタープロ野球』と呼ばれるほど活躍したのは、我々にとって非常に名誉なこと。数多い6大学のレジェンドたちの中でも非常に尊敬でき、大切な方だった」としのんだ。
まさしく学生野球が生んだスターだ。佐倉一(現・佐倉)から立大に進み、同期の杉浦忠氏、本屋敷錦吾(きんご)氏と共に「立大3羽がらす」と呼ばれた。在学中には首位打者2回、シーズン最多本塁打2回、5季連続でベストナインに選出。57年には春秋連覇達成と黄金時代を築き、プロの世界に羽ばたいた。「戦後の野球界の象徴のような方。6大学の出身者でそのような方がいたということは誇りに思う」。
活躍の場を移してもなお、6大学とのつながりを大切にする姿が印象に残る。連盟創設50周年の記念試合には母校のユニホームを着て出場し、70周年の記念試合には監督としてベンチ入り。そして90周年の記念パーティーにも快く参加し、インタビューを引き受けた。今年12月に予定していた100周年の記念パーティーにも出席依頼をする予定だったが、よもやの知らせで道が閉ざされ「非常に残念です」と肩を落とした。
内藤事務局長は「彼の遺志や姿を連盟としても、日本の野球界としても受け継いでいかないといけない」と気持ちを新たにした。【平山連】