
<中日1-4巨人>◇30日◇バンテリンドーム
巨人若林楽人外野手(27)が2度頭から突っ込んだ。6回2死二塁。同点に追いつき、なお勝ち越しのチャンスで打席に立つと中日勝野の154キロ直球を迷わず振り抜いた。打球は左中間を抜ける適時三塁打。20日阪神戦(甲子園)以来のスタメン出場で決勝打を放ち「久しぶりだったんですけど、いいところで回ってきていいバッティングができてよかったです」。気迫のヘッドスライディングで三塁に到達した。
守備でも流れを引き寄せた。1回1死で岡林のライナー性の打球に対して果敢に突っ込んだ。ダイビングキャッチを試みてボールを離すことなくアウトに。中堅での先発は今季6試合目。不慣れなポジションでの好守にも「守備も任されたところをしっかりできるように」と話した。
満身創痍(そうい)の中でのプレーを続けている。27日広島戦(富山)では4回から途中出場。8回に左脇腹を直撃する死球を受けた。患部にはいまだにアザが残るが「全然(試合に)出られるので」とさらりと言ってみせた。
チームは貯金を今季最多の「6」に伸ばした。母校の駒大は6月6日に専大との東都2部リーグ優勝をかけた決定戦に臨む。「頑張ってください」と笑顔。チームのため、自分のため、後輩のために、これからも走攻守で存在感を示し続ける。【水谷京裕】