
<ヤクルト0-6中日>◇29日◇神宮
中日打線が序盤から珍しく爆発し連勝した。3回までに先発野手全員安打の11安打で6得点とヤクルト先発小川を攻略した。
初回、高橋周の適時二塁打で2点を先制すると2回には「神宮男」の1発が飛び出した。8番村松開人内野手(24)が右翼へ1号2ラン。プロ通算3本目で打った舞台はすべて神宮。昨季はここで40打数26安打の打率6割5分と打ちまくった。
「何でなんですかね。ほかの球場でも打てればいいですけど…」と本人も不思議がる。明大時代、神宮を舞台に大活躍。大学時代のリーグ戦通算打率も3割を超えている。「思い切ってやるのが大事という初心に戻るというか、そういう気持ちは多少あるかな」と、原点に戻れる聖地でもある。
神宮の野球の神様はいつも味方してくれるわけではない。1軍復帰初戦の27日ヤクルト戦は同点の8回、先頭打者の遊撃へのゴロを失策。その走者が決勝点となった。「僕のミスで最初負けているので、何とか取り返してやろうと」とバットで挽回した。右脇腹を痛め1カ月離れていた。チームはまだ借金4。不動の遊撃手にと井上監督の大きな期待に、ここから貪欲に応えていく。【石橋隆雄】