
<阪神1-0DeNA>◇27日◇マスカットスタジアム倉敷
DeNAが踏ん張りきれず、サヨナラ負けを喫した。
両軍無得点のまま進んだ延長11回、4番手山崎康晃投手(32)がピンチを招いた。先頭の阪神代打糸原に中前打を浴びると、続く近本に右中間への二塁打を打たれて無死二、三塁。申告敬遠で無死満塁としたところで5番手の颯にマウンドを託した。
しかし、颯が森下に押し出し四球でサヨナラ負け。地方球場は8連敗、倉敷でも02年5月28日の勝利を最後に4連敗となった。
先発トレバー・バウアー投手(34)は日米通算250試合目の登板で、NPBでの自己最多タイとなる12奪三振で快投した。118球を投げて8回4安打無失点4四死球も、打線の援護に恵まれず、3勝目とはならなかった。
1回、先頭の阪神近本に内野安打を許すも、1死一塁から森下を三ゴロ併殺打に打ち取って無得点。2回には先頭の佐藤輝に左翼フェンス直撃の二塁打を浴びるも、大山、ヘルナンデス、木浪を3者連続三振。4回にも1死から森下に死球を与えるも、佐藤輝、大山を2者連続三振と、三振の山を築いた。
5回にはアクシデント発生にも自分の投球を貫いた。1死、阪神木浪の高いバウンドの投ゴロを軽快にさばき、回転してスローイング。間一髪のタイミングでアウトとなったが、直後に足を気にするしぐさを見せた。トレーナーと大原チーフ投手コーチが急いでマウンドに向かい、話をしてから2球投球練習で状態を確認。そのまま続投し、梅野を最後は153キロ直球で3球三振に仕留めた。
6回には2死から四球と宮崎のエラーで一、二塁のピンチを招くも、4番佐藤輝をナックルカーブで空振り三振に仕留めた。
7回、8回も走者を出しながら、佐野の好返球や松尾の補殺など、味方の好プレーで無失点で切り抜けた。しかし打線の援護なく、9回1死に代打九鬼が送られて降板した。
前回登板の21日中日戦は、前夜に副鼻腔(びくう)炎による発熱で6回4失点だったが、抗生物質を飲んで睡眠不足も解消。前日には「体調は劇的に良くなってきてます」と手応えを口にしていた通り、快投を披露した。
一方で打線はチャンスをものにできなかった。3回にはバウアーの今季初安打から無死一、二塁とするも、牧、佐野、オースティンが倒れて無得点。7回にも疲れの見える先発・才木を攻め、2者連続四球で無死一、二塁とするも、またしても牧、佐野、オースティンが倒れた。
6回以降は無安打と沈黙。地方球場での連敗は8に伸び、“呪縛”に苦しんでいる。