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山本由伸、大量の虫発生も集中力乱れず6勝目 中5日で万全仕上げ、2年目でつかんだ自信と習慣


ドジャースの山本由伸投手は26日、クリーブランドでのガーディアンズ戦に先発し、6回を投げ7奪三振で2失点の好投を見せ6勝目を挙げた。大量の虫が舞う中での試合だったが、山本は冷静でアクロバティックなプレーを披露し、チームの快勝に貢献した。第1回では大谷翔平の19号ソロホームランの援護を受けた直後、フィールドに大量に飛び交うユスリカにも影響されず集中力を保った。虫の影響について山本は「鈍感力」を駆使し、苛立つことなく耐えたと述べている。試合前には「ミスターチルドレン名曲集」を聴いて精神を安定させた。結果、防御率1.97でリーグ2位をキープ。試合後には虫も笑い話になるほどの心の余裕も見せた。クリーブランドはエリー湖近くの工業都市で、夏は大量の虫が発生することでも知られている。

ガーディアンズ対ドジャース ドジャース先発の山本(撮影・滝沢徹郎)

<ガーディアンズ2-7ドジャース>◇26日(日本時間27日)◇プログレッシブフィールド

【クリーブランド(米オハイオ州)26日(日本時間27日)=四竈衛】ドジャース山本由伸投手(26)が敵地でのガーディアンズ戦に先発し、6回2失点7奪三振と好投し、6勝目を挙げた。大量の虫が舞う中、抜群の運動神経を生かしたアクロバティックな守備も披露。大谷翔平投手(30)の2試合連続先頭弾となる19号ソロの援護も受け、ド軍快勝の原動力となった。

   ◇   ◇  ◇

大谷の先制援護弾を受けた直後の初回、山本が向かったマウンドには思わぬ難敵が待ち受けていた。犯人は、同地で初夏から真夏にかけて大量発生する「ユスリカ」。日没前に始まった一戦では、夕闇が濃さを増し、照明が目映くなればなるほど、飛来する虫の量は増加した。だが、周囲を飛び交う大量の虫に邪魔されながらも、山本の集中力が乱れることはなかった。「(周囲が)虫よけも効かないみたいに言っていたので我慢しました」。意図的に「鈍感力」を駆使するかのように、目の前の打者に立ち向かった。

2回までは無失点。2点リードで迎えた3回無死一、二塁からは、一塁フリーマンの脇を抜かれたバントを、俊敏な動きで捕球。ベース上で打者走者と交錯しながらタッチアウトに仕留めた。「心拍数も上がりますし、落ち着いて投げることは意識しました」。内野ゴロで1点を失ったものの、最少失点で食い止め、流れを渡さなかった。その後、ド軍打線が中盤に加点。6回2失点にまとめたとはいえ、やはり「お邪魔虫」は招かざる客だった。「子供の頃は虫好きだったんですけど、本当に嫌いだなと、今日は思いました」。試合に負けていれば、笑えないほど、非日常的なプレー環境だった。

虫にも負けず、敵にも負けなかったのも、2年目でつかんだ自信の裏返しだった。20日の前回登板では、今季最多の110球を投げて7回無失点。この日は中5日でキッチリと仕上げてきた。ルーティンのトレーニングを継続する一方、温水と冷水に交互につかる「交代浴」で疲労を回復。長距離移動や遠征先での不便さがある中でも、登板日から逆算した栄養摂取の習慣は変えていない。この日の登板前は、お気に入りの「ミスターチルドレン名曲集」を聞きながら室内でアップ。心身ともに不安要素を解消して、マウンドへ向かう習慣が定着した。

3試合連続、今季7度目のクオリティースタート(6回以上、自責3以内)をクリア。防御率1・97と、メッツ千賀に次ぐリーグ2位をキープした。「少しでもチームの一員として貢献できるのは、すごくうれしく感じます」。登板ごとにたくましさと風格を漂わせる山本にとって、虫の大量飛来も、試合後は笑い話になっていた。

◆クリーブランドと「虫」 「プログレッシブフィールド」のある米オハイオ州クリーブランドは、5大湖のひとつエリー湖の湖畔にある工業都市。周囲には運河や河川が広がり、夏は高温多湿で、冬は降雪量も多く平均気温は零下。同地区では夏場にかけて気温の上昇に伴い、虫の大量発生は珍しくない。07年のア・リーグ地区シリーズ「ヤンキース-インディアンス(現ガーディアンズ)」の第2戦では、ヤ軍のセットアッパー、ジョバ・チェンバレン投手が救援した際、同投手の顔付近を含めた全身に大量の虫が飛来。一時中断し、防虫スプレーなどを施したものの、直後に暴投でヤ軍が同点に追い付かれたこともあり、同地での虫が有名になった。

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