
<とっておきメモ>
<ヤクルト2-1中日>◇27日◇神宮
ヤクルト石山泰稚投手(36)がプロ野球史上9人目、球団初となる通算100セーブ&100ホールドを達成した。
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石山は「寝酒」を大切にしながら、重責に向き合う。今でも打たれた夜は寝付けない。とめどなく悔しさが込み上げる。そんな時はなじみの店に足を運んだり、コンビニで買ったりして、アルコールを喉に流し込む。「小さな幸せを見つけて、気持ちよく寝られるように。アスリートだからダメなのかもしれないですけど、ストレスはためたくないので」と心を静め、次に備える。
単に悔しさを忘れようとしているわけではない。抑えた日も、打たれた日も、必ず映像で振り返り、修正点を見つけるのは日課。気持ちを切り替える一番の良薬は「次の試合を抑えること」。そう心がけ、柱としてブルペンを支え続ける。
練習では“メガネ男子”となる。視力を矯正する度付きサングラスを着用。「目が乾くじゃないですか。メガネの方が楽なので」と笑い、試合前にコンタクトを装着する。マウンドでは「打たれて当たり前。打たれないことなんてめったにない」と割り切る。幾度となく勝敗の境に立ってきた男には深き人間味がある。【ヤクルト担当=上田悠太】