
<関西6大学野球春季リーグ:京産大5-0神院大>◇20日◇最終節2回戦◇GOSANDO南港
京産大のプロ注目の最速152キロ右腕、由上慶投手(4年=関西大倉)が大学初完封勝利で今春リーグ戦を締めた。
快投を続けた。3回の先頭に内野安打を許して、この試合初めて走者を許したが、次打者の投前へのバントを好フィールディングで併殺に仕留めた。初めて経験する7回のマウンドでは四死球から走者を出したが、併殺で脱した。9回は1死満塁のピンチを招いたが、後続を断ってガッツポーズ。9回3安打無失点で大学初の完封勝利に笑顔と安堵(あんど)が表情に入り交じった。
「良かったです。ホッとしています。チームはいい形できているので流れに乗りながら。緊張したんですけど、なんとか低めに丁寧に投げることができました」
今春を迎える時点では2年春のリーグ戦で登板したのみ。2年冬に腰の手術をしてから野手で出場していたが、昨秋リーグ戦後に投手1本に絞った。同じくプロ注目で最速151キロ右腕の田村剛平投手(4年=報徳学園)の存在が大きかった。「練習が分散して、田村を見ると投手だけの練習をやって、あいまいだった。それでは追いつけないなと感じた」と決意した。
初めて本格的に投手として挑んだ今春は2戦目の先発としてリーグ戦を完走。「田村1戦目、由上2戦目で行ける準備をしていたので、実現できて、結果も出たので良かったです」と振り返った。
目標はプロ入りで、進路は「プロ1本です」と明かした。スカウトからも注目される存在となった今春。「チームも勝たないといけないですし、僕自身の進路のこともあるので緊張したんですけど、いざ終わってみるとちょっとはいい結果が出たので良かった」。手応えをつかんだリーグ戦となった。
◆由上慶(ゆかみ・けい)2003年(平15)11月3日生まれ、大阪府茨木市出身。安威小4から山手台サニーズで野球を始めて投手。茨木市立北中学では茨木ナニワボーイズでプレー。関西大倉(大阪)では1年夏に背番号20で初めてベンチ入りし、2年秋から背番号1を背負った。京産大では2年春にリーグ戦初出場。187センチ、93キロ。右投げ左打ち。