
<日本ハム5ー9オリックス>◇14日◇エスコンフィールド
日本ハムは中継ぎ陣が崩れ、連勝が5で止まった。2点リードの8回に登板した河野竜生投手(26)が、2者連続四球で1死も奪えず降板。続く福谷浩司投手(34)も1死満塁から押し出し四球で1点差に迫られ、この回3人目の斎藤友貴哉投手(30)が、オリックス広岡に逆転満塁弾を浴びた。対戦成績は1勝1敗となり、15日の3戦目で2カード連続の勝ち越しを狙う。
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悔しい敗戦だった。新庄剛志監督(53)は、勝負どころで斎藤の159キロの力あるストレートを打ち返した広岡の打撃に脱帽。「完璧なホームラン。すごい音でしたね。あのカウント(3-1)でまっすぐ1、2、3で振って、なかなかあの速い球を完璧にとらえるの難しい中でね。スカッとさせられた」。取って取られてのシーソーゲームは、7回にレイエスの2ランで勝ち越した直後、満弾返しを食らい、白星を逃した。
粘り強かったリリーフ陣が崩れた。リードした直後の8回に防御率1・59、昨季最優秀中継ぎ投手の河野投入も、目算が外れた。先頭の太田、続く中川と右打者を連続で歩かせ、急きょ右投げの福谷にスイッチも、1死からディアス、森に連続四球。押し出しで1点献上と、負の流れを断ち切れなかった。指揮官は「ここのところフォアボールそんなに出てなかったからね。今日で一気にいっぱい出したんで、明日から減るんじゃないですか」。切り替えたいところだが、打ち込まれての敗戦ではないだけに、もやもや感は残った。
7日の前回対戦時、プロ野球タイ記録の10投手継投で延長12回まで闘い、執念のドローに持ち込んだが、8回に2点追い付かれたのも河野だった。加藤投手コーチは「ストライクが入らないと勝負にならない。勝ちパターンでの起用法も変わってくると思う」。セットアッパーとして確固たる地位を確立していた左腕の“配置転換”も示唆した。
15日は23年ドラフト1位左腕の細野が今季初登板初先発。指揮官は「テンポよくストライクゾーンの中で勝負してもらって。経験の少ないピッチャーなので、経験させたら面白いじゃないですか」。フレッシュな力で、スイッチを入れなおす。【永野高輔】