
<広島5-4巨人>◇13日◇マツダスタジアム
延長12回に登板した広島の新人岡本駿投手(22)が、プロ初勝利を手にした。同点の12回2死一塁から、キャベッジの快音を残した飛球は右翼のグラブに収まった。チームの敗戦をなくした直後、サヨナラ勝利で歓喜の輪に加わった。
今季チームの最後のとりでを務める。登板11試合中、危険球退場で降板となった4月20日阪神戦を含めた2試合をのぞき、9試合は最終イニングでの登板だ。それでも「ブルペンでは緊張していたんですけど、マウンドに上がったときはそんな緊張しなかった」とほどよい緊張感を保った。サヨナラ負けでプロ初黒星を喫した1日以来の巨人戦。「坂倉さんに今日マウンドに上がったときに“絶対やり返すぞ”と声をかけてくれて、すごい気合入りました」。プロ初勝利でリベンジを果たした。
新井監督は「タフなシチュエーションで行っている。甲子園でああいうことがあったけど、本当にルーキーらしからぬ、いいピッチングを続けてくれているなと思います」とたたえる。強心臓ぶりを発揮する新人右腕が、チームの2位浮上に貢献した。
◆岡本駿(おかもと・しゅん) 2002年(平14)6月12日、徳島県生まれ。城南では内野手で甲子園出場なし。甲南大進学後に投手へ転向し、1年春からリーグ戦登板。2年秋に2部でベストナイン。24年ドラフト3位で広島入団。今季は開幕1軍入りを果たし、3月28日阪神戦でプロ初登板。186センチ、82キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1000万円。