
<中日5-4ヤクルト>◇13日◇豊橋
ヤクルト小川泰弘投手(34)は“地元凱旋(がいせん)登板”を白星で飾れなかった。
4回2/3を8安打5失点(自責1)で3敗目。1、5回と味方失策による先頭打者の出塁から失点した。5回2死二、三塁で勝ち越しの右前適時打を浴びて降板。不運もあったが「カバーできず、もうひと粘りできずに残念」と責任を受け止めた。
舞台は愛知・豊橋市民球場だった。同市に隣接する田原市の出身。同球場の黒土には忘れられない悔し涙が染みる。成章高2年夏、中部大第一との愛知大会5回戦。9番遊撃で9回に適時二塁打を放つなど活躍したが、試合は敗れた。泣き崩れる先輩たちの姿を目に焼き付け、翌年の21世紀枠でのセンバツ出場につなげた場所だった。
高校3年夏の東愛知大会4回戦以来、6140日ぶりとなる同球場でのマウンドでプロでは初だった。強い思いを結果につなげられず「何とか勝ちを見せたかった」と唇をかんだ。