starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

【西武】「モンテル、持ってる」だけじゃない…91敗悪夢の始まりの鬼門・大宮を制した西口采配


西武ライオンズはロッテとの試合で1-0で勝利を収めた。注目すべきは、支配下登録されて3日目のモンテル外野手が決勝点に絡む活躍を見せたことである。プロ初安打を記録したモンテルは、5回裏にファウルでチャンスを掴むと、振り逃げのチャンスを活かして三塁走者の源田が決勝点を挙げた。この試合で、西武は過去の苦い記憶を払拭し、今季は良いスタートを切ることができた。監督のさまざまな選手起用にも助けられ、チームは一丸となってロースコアのゲームを勝利で飾った。

西武対ロッテ 5回裏西武1死二、三塁、空振り三振に倒れるモンテル(撮影・河田真司)

<西武1-0ロッテ>◇9日◇大宮公園

モンテル、持ってる。極めてベタでも、そう言いたくなる試合だった。

支配下登録されてまだ3日目の西武モンテル外野手(25)がプロ初安打に加え、決勝点に絡んだ。

「確かに、持ってますね~」

緊張の一戦を終え、表情は和らぎ華やいだ。米国人の父を持つ、本名は日隈(ひぐま)モンテル。憧れの人に日本ハム新庄監督を挙げたことがある。

「ベルーナドームにヒグマが出たぞ」

そんな決めぜりふを狙っている。しかしこの日は年2度の大宮でのホームゲームだ。

球場隣の小動物園にはツキノワグマの「ヨリー」が暮らしている。どう猛さはあまりないけれど人気者だ。でもこの夜ばかりはヒグマの方に“ツキ”があったようだ。

0-0の5回1死二、三塁で打席へ。2球目を力なく打ち上げた。しかし相手一塁手がファウルエリアで落球。続く3球目のスライダーを食らいつくように空振りし、バットが手から離れてしまった。

しかし投球がショートバウンドし、捕手も前へポーンとはじく。そのすきに三塁走者源田が本塁突入。セーフ。先制点が入り、これが決勝点になった。

振り逃げもできたが、体勢が崩れ「そのまま(一塁へ)行こうとしたら源さん(源田)とぶつかっちゃうので、その場で止まって」ととっさの判断で、源田の走路も確保した。

だからモンテル、持ってる-。そんな冗談で終わらぬほどこの1勝はデカい。

91敗した昨季、4月9日に同じ大宮でロッテに完封負けし、そこから一気に7連敗。一気に泥沼にはまり、4月21日以降は一度も5位にさえ浮上できなかった。悪夢の始まりの地というのは、ベンチ内もファンも感じるところだ。

加えて、時間によっては渦を巻くような独特な風が吹く。ドーム球場を本拠地とする西武には、ホームゲームといえども圧倒的な心理的優位には立ちづらい。

だからこそ西口文也監督(52)は「メンバーを見てもらえば分かるように、守りのメンバーをそろえた形で」とスタメンを組み「いい流れを引き継ごう」と、水曜日の勝利時にも起用したモンテルも2試合続けて起用した。

故障から1軍復帰の源田をすぐに遊撃に置き、一方でかといって外崎を外し、二塁元山、三塁滝沢の布陣を組んだ。2人の好守も投手陣をもり立て、全てが結果的にはまった。

ロースコア覚悟の鬼門をそうして守り勝ち、これで大宮は2戦2勝。ロッテへの苦手意識もぬぐい、週末はリーグ屈指の投球をしている今井、隅田の両腕につなぐ-。運も味方したが、本来の筋書き通りでもある。去年とは明らかに違う。【金子真仁】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.