
<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):パリSG2-1アーセナル>◇7日(日本時間8日)◇準決勝第2戦◇パリ
パリ・サンジェルマン(フランス)がホームでアーセナル(イングランド)を2-1で下し、2戦合計3-1で決勝進出を果たした。前スペイン代表MFファビアン・ルイス、モロッコ代表DFアクラフ・ハキミのゴールで競り勝った。19-20年シーズン以来、5年ぶりとなるファイナルで、インテル・ミラノ(イタリア)を相手に初優勝を狙う。
前半立ち上がり、猛攻を仕掛けたのは1点を追うアーセナルだった。出場停止で第1戦を欠場したMFパーティーがロングスローを連投する。その剛腕を起点に前半8分、MFウーデゴールが左足で決定的なシュートを放ったが、GKドンナルンマがビッグセーブ。開始15分の猛攻をしのぐと、パリSGが鋭いカウンターから反撃した。
前半17分にFWクワラツヘリアが右足で狙うと、ボールはゴール右ポストを直撃した。そして同27分、FKからMFビティーニャがゴール前へ入れたボールをアーセナルMFパーティーが頭ではね返す。こぼれ球を拾ったMFファビアン・ルイスが左足を振り抜くと、DFサリバの体に当てながら鋭いボールをゴールネットに突き刺した。
2戦合計で2点リードと優位な状況に持ち込んだ。続く前半30分には自陣でのボールカットから素早いカウンター攻撃。左のクワラツヘリアが素早く右のFWバルコラへ展開。切り返しから左足シュートを放ったが、ここはGKラヤのセーブに遭った。
2点差を追うアーセナルは後半もパリSGゴール前に押し込んだ。同19分には右FWサカが左足で対角の左隅を狙った絶妙なシュートを放ったが、ドンナルンマが指先でビッグセーブ。すると後半20分、パリSGはカウンターを仕掛け、左からDFハキミがシュート。ラヤにキャッチされたが、その1分後にVARが介入。ハキミのシュートに対峙(たいじ)したDFルイススケリーの右手が触れており、主審はオンフィールドレビューを経てPKを宣告した。
パリSGは勝負を決定付けられるPKにビティーニャが向かったが、後半24分のキックはラヤが左に跳んでのビッグセーブ。勝負の行方はまだ分からない状況となったかと思われたが、3分後に大きな1点が生まれた。
後半27分、アーセナルのパスワークの乱れを突いてクワラツヘリアがドリブルで持ち込み折り返しのパス。コンディション不良でベンチスタートとなっていたFWデンベレが落とし、受けたハキミが右足でゴール右隅に鮮やかにシュートを決めた。貴重な追加点で2戦合計3-0とした。
しかしアーセナルもあきらめない。後半31分、MFトロサールが粘って左から持ち込み、クロスボールが相手に当たってこぼれたところをサカが拾い、左足で押し込んだ。1点を返し、再び2点差に戻した。
アーセナルは後半35分にも左からMFカラフィオーリが送ったクロスをサカが右足で合わせたが、シュートはゴール枠を捕らえられず絶好の決定機を生かせなかった。
終盤は小競り合いが起こるなどヒートアップした中、パリSGは落ち着いて時間を進め、2点のリードを守り切った。クラブ悲願の欧州初制覇へ、決勝は5月31日(日本時間6月1日午前4時)、ドイル・ミュンヘンのアリアンツ・アリーナで行われる。