
<ソフトバンク2-0西武>◇5日◇ベルーナドーム
西武の渡辺勇太朗投手(24)は6回、ソフトバンク山川に先制2ランを浴びた。
四球後の初球だった。カットボール。「めちゃくちゃ甘い球ではなかったんですけど、あの場面はボールで良かったので。中にちょっと入れてしまったのは」と反省が口をつく。
「四球を出した分、ほんの少しストライク取りをしたいとう感じが出ちゃったのかなと思います」とも反省した。
ただ西口文也監督(52)は7回も続投させた。「課題である、90球を超えてからという部分で、どういう投球をしてくれるかなと」。先発投手として年間を任せていく中で、6回80球を目安にはできない。
しかし7回、いきなり四球。失策でピンチも広がる。そこは指揮官も「ちょっと」と苦言を呈したが「そのあとスコアリングポジションに走者を置いてからは、本当に良かったと思う。気持ちも入って」とピンチを無失点で切り抜けた点には成長を認めた。
無死一、三塁(その後盗塁で無死二、三塁)から、一気に出力を上げた。野村、佐藤直をスプリットで連続三振。佐藤直には150キロ以上でどんどん押し込み、最後は落とした。
「(失策した)ネビンもいつもいい守備をしてくれていますし、あそこを抑えてチームを盛り上げることはできたので。踏ん張りきれて良かったです」
負けは負け。ただ、屈したままでは終わらなかった。「1の付くボールを大事に」といつも教えてくれた、この日命日だった故・清川栄治コーチに恩返しするためにも「次はいいところを見せられるように頑張りたいと思います」と誓った。【金子真仁】