
<ブレーブス3-10ドジャース>◇3日(日本時間4日)◇トゥルーイストパーク
ドジャース佐々木朗希投手(23)が、5回3失点でメジャー初勝利をマークした。5回をメジャー最多の98球で、6安打3四死球3失点4奪三振の内容だった。データ面から佐々木を分析した。
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▼佐々木はこれがメジャー7試合目の登板で、投球イニング数は30回1/3に伸びた。ドジャースの投手陣で、30回以上は山本由伸(40回)と2人だけ。グラスノー(18回)スネル(9回)ら、エース候補だった投手をしのいでいる。メジャーリーグで登板イニング数は、先発投手が高く評価される項目。故障者が続出する投手陣の中で、ルーキーながら大きな役割を果たしている。全登板で自責点を3点以下に抑えており、大崩れがない。このまま順調なら、シーズンでは149回を投げるペースとなっている。日本での最多投球イニングは22年の129回1/3。
▼ストライク率の向上が、安定感を生み出した。日本でのデビュー戦(3月19日、カブス戦)は、ストライク率がわずか45%と低く、3回で降板した。2度目の登板(3月29日、タイガース戦)も同53%で2回途中でKOとなった。しかし、3度目の登板(4月5日、フィリーズ戦)で60%台に乗せると、これ以降の5試合はすべて57%となり、3回までの降板が消えた。
▼新人王候補にも挙がる。通算24奪三振は、トップのチャド・パトリック(ブルワーズ)に2差のナ・リーグの新人王有資格者で3位。30回1/3は、同じくパトリックに次ぐ2位。先発数7は1位。先発投手の勝利数トップは2勝(ロッキーズ・ドーランダーとパドレス・ハート)だけに、射程圏だ。打者もOPS・800を越える人材がおらず、5本塁打のタワ(ダイヤモンドバックス)は打率が1割8分6厘だ。
▼ドジャースは95年野茂英雄ら、全30球団で最多の18人の新人王を輩出している(2位はヤンキースで10人)。佐々木は野茂と同じく、先発7試合目に初勝利を挙げた。野茂は1勝目を挙げてから破竹の6連勝。日本人初の新人王と最多奪三振のタイトルを獲得した。佐々木も続けるか。