
<春季高校野球新潟大会:新発田農18-2新潟工>◇28日◇新発田市五十公野公園野球場ほか◇1回戦
新発田農のドラフト候補、2番池上健太捕手(3年)が1回表に先制2ランを放った。これで打線に火がつき、7回コールドで大勝した。
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池上の両手には好感触が残った。「打った瞬間、行ったと思った」。1回表無死三塁、高めのスライダーを鋭いスイングで捉えると、打球は吸い込まれるように右翼席中段に落ちた。公式戦では一昨年夏の新潟大会2回戦、帝京長岡戦以来の2本目、高校通算36本目。「自分のスイングができた」と納得の1本で春が始まった。
1年春から先発マスクを被り、打順はほぼ4番だったが、今季最初の公式戦は自身初の2番打者で先発した。「練習試合から2番に入ると楽に打てた。中軸よりも合っている」とリラックスして打席に立った。皆川浩一監督(64)は「各自がいろいろな打順を経験することで、それぞれの気持ちがわかるようにしたい」と打線強化の一環で起用した。池上の2番は「いいと思う。打つことに集中している」と評価する。
新基準の金属バットになじめなかった昨季は、公式戦の本塁打は0。冬場からティー打撃を含めて300スイングを日課にして克服に努めてきた。この日の2ランで今春は練習試合を含めて5本目と好調だ。181センチ、97キロの強打の大型捕手。入学時から同校OBの元巨人加藤健捕手と比較されながら最終学年を迎えた。「新潟で1番のチーム、1番の捕手になる」と決意を言葉にした。【斎藤慎一郎】