
楽天の22年ドラフト1位右腕が復活の兆しをみせた。昨年9月に右肘のクリーニング手術を受けた荘司康誠投手(24)が25日、イースタンリーグの西武戦(森林どりスタジアム)に先発。6回3安打2失点と好投し、最速155キロをマークした。
「初球ストライク、四球を出さない」。1軍での復帰マウンドを見据え、荘司はこの2つをテーマに臨んでいた。2回には3者連続三振を奪うなど、3回まで二塁を踏ませない。ストレートは最速155キロを計測した。6回84球。手応えは十分だった。
「投げてる感覚も良くて、6回になっても強いボールは投げることができていたので、そこは良い傾向です」。4回に四球から連打を浴びて2点を失ったが、「大胆にいこうというのはできてきている。大量失点を避けられるよう、開き直って思いっきり投げました」と納得の内容だった。
昨年9月に右肘のクリーニング手術を受け、今年の春季キャンプは2軍スタートとなった。キャンプ終了後に1軍に合流もオープン戦での登板はなし。3月15日、2軍での巨人戦では4回に集中打を浴びて3失点で降板した。
「ただ投げるだけになってしまった」と振り返る。三木1軍監督からは「無理をするなってところは1番に考えて欲しいと言われました」という。焦る気持ちを抑え、2軍での調整に励んだ。ここまでの課程を振り返り、「試合を重ねるごとに自分のやりたいことができるようになってきているので、1試合ずつテーマを持って引き続きやっていきたい」と話した。
現在好調な1軍だが、29日から先発陣にはタフな9連戦を控える。荘司は「ファームでも優先的に投げさせてもらっているので、なんとしても早く1軍のマウンドに上がりたい。チーム状況も良いので、その波に乗っていきたい」。3年目右腕は1日も早く1軍に返り咲き、チームを支えていくつもりだ。【高橋香奈】